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セント・ルカ産婦人科では不妊治療と一般婦人科疾患(お産以外の女性疾患)の診療を行っています。

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〒870-0823 大分県大分市東大道1-4-5
大分駅上野の森口より徒歩2分

赤ちゃん〜今ならきっと授かる〜講座 卒業生のお話

<2017年8月5日開催>

 こんにちは。私は以前セント・ルカで治療をしていました。今日はその時のことをお話ししようと思います。

 私は2010年に結婚しました。きっと多くの人が結婚して妊娠を望めばすぐに叶うと思っていると思います。私もそうでした。結婚して翌年には子供が生まれてるかなー、なんて呑気に考えていました。

結婚後、ひと月経って妊娠していなかった時にがっかりしたのを覚えています。それほどすぐに妊娠できると思っていたのです。ひと月、またひと月と月日が経つにつれ、漠然とですが嫌な予感がしていました。

半年ほど経った頃、主人に妊娠出来ないのは何か理由があるに違いない、1度病院に行きたいと話しました。主人はまだ結婚して半年だし、そのうち出来ると思っていたようですが、私の気持ちを優先して一緒に病院に行ってくれました。この時は、普通の産婦人科に自分でつけていた基礎体温表を持って相談に行きました。病院では、基礎体温もきれいだし、内診も特に問題ない、何よりまだ半年でしょう、慌てなくても大丈夫と言っていただいたのですが私の中の不安は増すばかりでした。

それからも妊娠出来ないまま時間だけが過ぎ、その間に不妊治療や病院を調べ、こちらのセント・ルカという不妊治療の専門病院を見つけました。主人にセント・ルカに行ってみたいと言いましたが、1度産婦人科で何も言われなかった事もあり、しばらく様子を見ようと言われました。私の中ではこの期間が1番辛かったです。正直に言いますと、私より後に結婚した友人達はどんどん妊娠していくのに…何で私は…と暗い気持ちになっていました。結婚してスタートラインに立ったのにずっとそこから動けず、後から来た友人達にどんどん置いていかれているような、進む事も出来ず、戻る事もしゃがみこむ事も出来ず、友人達の背中を見送りながらただただそこに立ち尽くしているようなそんな気分でした。

  毎月毎月もしかすると、と期待してはダメの繰り返しで何度も主人の前で泣きました。そんなある日、主人からセント・ルカに行ってみようかと言われました。彼なりに色々と考え、調べてくれていたようで驚きました。

こうしてセント・ルカで治療を始めた時には結婚して1年8ヶ月が経っていました。 

病院に行って驚いたのは患者さんの多さです。沢山の方が色々な思いを抱えていらっしゃるのに大変不謹慎ですがその患者さんの多さを見た時に(悩んでいるのは私だけじゃなかった)と同志を見つけたような、ホッとするような、少し嬉しいような気持ちになりました。そして何より、もう1人で頑張らなくていいんだ、後は先生についていけば何とかしてくれると随分早いですが肩の荷が下りたようでした。

とにかくこの時の私はものすごく焦っていて、初診のカウンセリングでも「1日でも早く妊娠したい、体外受精が必要なら早くやりたい」と言いました。若干看護師さんが引き気味だったのを覚えています。ついでに主人も私のがっつき方に引いていました。 

それから色々な検査をしましたが、卵管造影検査で卵管がきれいに通っていない事が分かりました。院長先生からもしかするとお腹の中で癒着が起きてて卵管がうまく通っていないのかもしれない、このまま治療を進めてもお腹の中に問題があるのならそれを解決しないと意味がないから、腹腔鏡手術でお腹の中を見た方が良いと思う、というお話がありました。 

今になって思えば、ここでショックを受けてもおかしくないと思うのですが、この時の私は原因が分かって良かった!と思いました。すぐに“手術を受けます”と返事をしました。手術の結果、幸い癒着はなかったのですが、内膜症と両卵管采開口部の偏りがあることが分かりました。

  それから3ヶ月ほどタイミング療法を試みましたが結果が出ず、体外受精に踏み切りました。朝病院に行って診察を受け、それから自宅近くの産婦人科に注射を受けに行く日々でした。採卵日が近付くと夜に注射を打ってもらいに病院に来ました。大変な毎日でしたが、妊娠に向けて一歩ずつ進んでいる気がしてそんなに苦ではありませんでした。

その甲斐あって、沢山の卵胞が育ちました。沢山出来て、採卵後に卵巣が腫れて痛かったですが主人のサポートもあり、なんとか乗り越えられました。結果10個の受精卵を凍結できました。その後、卵巣の腫れが良くなるのを待っていよいよ移植です。移植をしてから判定日までが長く、気にしないようにと思ってもなかなか思うように行きませんでした。

そんなある日、突然出血がありました。ダメだった…どうして私はこう上手く行かないんだろうと情けなくて涙がこみ上げて来ました。それからも出血はあったりなかったり。判定日には一旦出血は止まっていましたが、病院に向かう車の中で対向車線を見ながら(帰りはどんな思いであっち側を走るんだろう)と考えていました。陰性を伝えられた時に泣かないようにイメトレもしました。 

診察室に呼ばれ入った時に院長先生の第一声が「出来たな!」でした。何のことか分からずに固まっていると血液検査の結果を見て「これだけ数値が出てたら大丈夫だろう」と言っていただけました。その時はびっくりしすぎて呆然と診察室を後にしたので、看護師さんに出血のことを伝えたら、今の段階ではどうすることもできない、無理しないようにしてね、と言われました。

それからもひと月程、度々出血があり、その度に生きた心地がしませんでした。それでもなんとかお腹の中でしがみ付いてくれ、無事に卒業することができました。 

院長先生からは「凍結してる受精卵がまだあるから10人くらいいけるぞ!!」と言われました。先生の時々見せてくれる笑顔や冗談に癒されたことがあるのはきっと私だけではないと思います。 

結果、私は1年足らずで卒業することができました。 

卒業から約3年後、2人目希望でまた病院を訪れました。凍結している受精卵を移植する為です。一通りの検査を受けて無事に移植する事ができました。主人とは凍結している受精卵を全て移植してみても妊娠できなければ、そこでまた立ち止まって考えようと話していましたが、幸い移植した受精卵がそのまま育ってくれました。 

病院に通っている間にも、周りの人から色々な事を言われました。人前で信じられないような事を身内から言われたこともあります。何度泣いたか、何度誰も知らない所で暮らしたいと思ったか知れません。どうして結婚イコール夫婦ではなく、結婚イコール子供になってしまうのか。 

そんな時にこちらの看護師さんから「1番色々なことを言われて、1番焦る時期よね。でも焦らなくて良いんだからね」と言っていただいたこと、初めての手術、初めての麻酔で怖くて歯がカチカチ鳴るほど震えていた私の手を優しく握って大丈夫と微笑んでくれたこと、きっと一生忘れません。 

もし今、あの時の私のように悩んでいる方がいらしたら、病院に頼ってみることも選択肢に加えていただきたいです。もちろん、時間的にも経済的にも身体的にも精神的にも辛い事はあります。それでも一歩踏み出してみれば頼れる先生方、看護師さん、スタッフの方々が力を貸して下さいます。 

どうかご夫婦で手を取り合い、支え合い、進んでみて下さい。私も主人と支え合い、励まし合い、何とか進んで来ました。あの時、頑張って一歩を踏み出したから今があると思います。先生方、スタッフの方々がいなかったら私たち夫婦は親になれていなかったかも知れません。本当に感謝してもしきれません。 

今回、みなさんの前でお話する機会をいただいた時に、私の体験は人様に話すような内容ではないし、大した事も話せないと思いお断りしようかと考えましたが、お世話になった先生方、スタッフの方々の顔が浮かび、ご恩返しとまた今あの時の私と同じように悩んでいる方のお力に少しでもなれればと思いお受けしました。 

妊娠を望んで頑張っている方々にどうか可愛い赤ちゃんが授かりますように。心より応援しています。 

本日はお時間頂きまして、ありがとうございました。


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